「いつものやり方」を変えることのリスク
――今日は1月26日から2月1日までの5営業日分をまとめてお伺いしたいと思います。
平井さんが2日連続(1月30日、31日)マイナスって珍しいですね。
最近の難しい相場でも何かやりようがあるだろうとやり方を変えてみてうまくいかず、それでもなんとか保っていたんですが、大きく負けると取り返そうという気持ちが出てきてしまった。
僕はメンタル崩壊しないほうなんですが、この日は崩壊やな、と。「いつもと違うことをやらな勝てへん」と思って違うことをやり始めると、いつも通りのやり方で取れる値動きになったりもしましたし。
それ、すごいわかります。「いつも通りにやったらめっちゃ取れたのに!」ということもよくあります。
何が正しいかわからなくなるんですよね。いつもならメンタルが崩壊する前にやめられるんですが、その日の収益がマイナス領域だと続けざるを得ない。
僕らは「連続する毎日」のなかでトレードしているので日次がマイナスであっても長い目で勝っていればいい。短期的な視野になってしまったらダメだな、と。
――でも26日は100pipsを超えていますよね。
変わったことはやっていなくて、いつもと同じようにブレイクをバチバチ打っていった感じですね。
レンジの攻略法を見つける人が必ず出てくる
――米ドル/円はレンジが続いていますね。
モーサテでも話したんですが昨日(2月1日)のFOMC、そして明日(2月24日)の米雇用統計でレンジをぶち破ってくれれば値動きもまた変わってくるかもしれない。今日(2月2日)は下に抜けてきていますが、これがまた130円に戻ってくるとレンジが続くのかもしれないですね。
米雇用統計が上方向で上がっていくと、日足が底値を固めてしまいますね。
そうやって何か月も続くレンジができあがっちゃうのかもしれないですね。
それならそれでレンジ相場を攻略する人も出てくるんですよね。最近の値動きだと高値・安値で張り付いたとき、逆張りで打ったら勝てる相場です。でも僕らはブレイクアウトを打ちたいから、その選択肢は取れないし、ましてブレイクアウトを控えているようなところで逆張りを打つのは勇気がいる。今はやるつもりもないし、オススメする気もしない。でも、レンジが続くようだと、新しい手法で勝つ人が出てくると思う。
――値動きとともに手法も変わるんですね。
どんな相場でも対応する手法は出てきますし、今は変化するスピードが早くなっていますよね。去年の相場で稼いだお金があれば新しい手法を試しやすいし、みんなが情報発信する時代なので伝わる速度も早い。そうすると今度は新しい手法を殺す動きにもなりやすい。新しい手法で対応するのが先か、それを殺す値動きになるのか先か、どっちが早いかですね。
大きく修正しなくても、ブレイクアウト狙いでエントリーするときの間合い、損切りするタイミングなどちょっとした修正は必要なのかもしれないですね。2連敗した日はプライスが止まって「どっち?」という場面でほとんどがリバウンド方向。それを全部食らいました。
1月は大先生のように「無限ナンピン」的に買い増し、売り増ししていく人が優位な相場でしたね。
取材中のきれいなブレイク
ちょっと待ってください、このブレイク、いいですね。9時からの下落のひとつ前の高値ブレイクです。取材中でなければ入りたかった局面です。
――9時以降の下げで売った人がストップを置くであろうラインですね。
そうですね。2月はやりやすい相場になることを期待します!
2月2日 米ドル/円1分足