高値・安値をシンプルに追いかける
――今日は1月9日、10日の2日分をまとめてお伺いします。
1月9日は日本が祝日でしたが、意外と動きましたね。朝と夕方で60pipsくらい取れていたのが、夜に減らして+41pipsでした。
僕もほぼ同じ。+40.5pipsです。朝は久しぶりに「けっこう勝てたな」という感じでしたし、1日を通して高値・安値のブレイクをシンプルに追いかけ続けて伸びてくれることが多かった、という印象です。
1月10日は朝にめっちゃとれましたね。ヒロセ通商はスプレッドが広くて打てなかったんですが、他の口座では50pipsくらい取れました。ヒロセ通商では1日トータルで+50.9pipsですね。平井さんは昨日の値動きだと夜に取ってそうですね。
おっしゃるとおりでパウエル講演での急落、逆張りで食らってた人が多いようなんですが、僕は順張りしかやらないので+35.2pipsでした。
「全戻し」期待の逆張りが難しくなってきた
――講演前は「パウエル総裁はタカ派的な発言をするのでは」との思惑があり買われていましたが、そうした気配はなく下げていきました。
あの下げを見たら「全戻しやろうな」って思うのは当然だし、僕もそう思いましたし、逆張りを打ちたくもなった。でも我慢して細かく上も下も順張りで打っていったのがよかったですね。
昨日にかぎらず最近はどんなニュースでも「ここは戻すやろうな」ってポイントからさらに下げたり、反転っぽい動きをして反転しなかったりすることが多い。1時間後には結局全戻しするにしても素直に戻らないんですよね。
わかります。経済指標でもそうですよね。今までならサプライズの数字でも戻ることが多かったのに、今は戻らないことのほうが多い。
1月10日 米ドル/円1分足
「先端」を狙った逆張りは控えている
自分が成長したかなって思うのは「強すぎる材料には逆張りしない」と心がけるようになったこと。最近は強い材料が出たあと「先端」(ヒゲの先)を狙っての逆張りはしていないですね。
わかりやすい例でいうと去年は「介入もどき」で急落して、次の1分足1本で全戻しすることが何度かあったじゃないですか。あのときは急落したら売りで飛び乗り、ド底でドテンロングして握り切れば「V字」の下げも上げも取れた。今はそういう単純な「V字」が減った気がします。
介入もどきは勢いよく下がってから一瞬止まってから反転する。上がるスピードが徐々に「加速」して戻っていくから、先端で一瞬止まっている間にポジションを取れた。今は止まらずに反転するから難しい。先端を狙うってなったら「ここで反転するだろう」って予測して入るしかない。
底をつけた瞬間、跳ね上がることも多いから予測が当たればラッキーですが、さらに掘ると損切りが深くなるしスプレッドも広がる。期待値的に難しいし、ギャンブルトレードになってしまう。
ブレイク手前での「加速」
値動きの「加速する瞬間」も変わった感じがあります。今までならブレイクポイントの手前でジリジリとした「苦しそうだな」という値動きをしてブレイクした瞬間に加速していたのが、今は手前で加速することも増えた。
ブレイクポイントの判断でスピードが出ると難しい判断を迫られることになる。スピードが出たときの反発って大きいのでブレイク失敗の反発が早くて大きくなるし、ブレイクした時も早くて大きいから順張りも逆張りもどっちも打ちにくくなる。
簡単な相場だとブレイクを確認してから入っても1pipsくらいは取れるんです。「後出し」でも間に合うんですが、今はある程度リスクをとって「1個前の動き」から「次の動き」を先読みしていかないといけない。「思い切れた人が勝てる相場」ですね。
「確認、確認」って慎重にトレードする人は勝ちにくい相場でもありますね。
12日の米CPI発表に向けて
――明日12日は米CPI発表です。
米ドル/円の大局的な波形が収束してきていて、抜けても真ん中に返ってきてしまう。米CPIが次の値動きの初動を作ってくれることを期待します。
安易に逆張りして1時間足レベルのトレンド初動に巻き込まれると死ぬ。気をつけないといけないですね。