この企画ではバカラ村さんが自身のポジションを公開しているメルマガ「バカラ村のFXトレード日報!」(※9月末配信終了)でのトレードを振り返りながら来週に向けての戦略を教えてもらっていました。メルマガは9月末で終了しましたが、この連載は続きます。どうぞよろしくお願いいたします。
要人発言でドル安加速。金曜日のパウエルは?
――タカ派として知られるウォラーFRB理事が利下げの可能性に言及したことでドル安が進んでいます。
ドル安がトレンドとなって続くかというと懐疑的です。米長期金利は以前から話している4.3%~5.3%付近でのレンジ下限をオーバーシュートして下抜けましたが、下げ止まってもいい水準です。
金曜日(12月1日25時)にはパウエルFRB議長の講演がありますし、そこではウォラー理事とは違うニュアンスの話をしてドル安が止まる可能性もあります。
――米ドル/円は今日(11月29日)の朝、147円を割り込みました。ドル安が限定的だとすれば、米ドル/円も147円割れが底となるのでしょうか?
もう1波の下落があってもおかしくないとは思っています。
今回の米ドル/円は152円で頭を打って調整に入りました。今年は2回、大きな調整がありましたが、いずれも調整幅は8円程度でした。
今回も8円の調整だとすれば安値は144円から145円あたりがメドとなります。
米ドル/円 日足
利上げの可能性を残す豪ドル
――バカラ村さんご自身は今週の戦略をどう考えますか?
豪ドルを買おうかと思っています。今年の豪ドルは中国経済の停滞で頭を抑えられましたが、追加利上げがほぼ消失した米ドルに対して豪ドルやNZドルは利上げの可能性をまだ残しています。
IMMポジションも売りに傾いており、ポジション調整が始まる可能性もあります。
――豪ドルを買うなら通貨ペアは?
豪ドル/米ドルでしょうか。豪ドル/米ドルは昨年からの下降トレンドラインにぶつかりました。
いったんは調整が入ってもおかしくない水準なので0.65あたりのサポートラインを意識しながら押し目を買いたいと思っています。
――豪ドル/円はいかがですか?
豪ドル/円でもいいと思います。
ドル安はいつ止まってもおかしくないですが、大局的な円安の流れはまだ終わっていないと見ています。ドル安が続かなくとも円安が再開すれば豪ドル/円をはじめクロス円は上なのではないかな、と。1か月くらいのスパンでの話ですが。
豪ドル/米ドル 週足
12月中旬に中銀イベントが集中する
――日経平均はザラバで38年ぶりの高値をつけました。このチャートはどう見ますか?
チャート的には調整しやすい位置ですが、10月に同じ水準で2度安値をつけてから上がってきています。買い方向にしか見えません。米利上げは打ち止めが濃厚でファンダメンタルズも良好ですし。
日経平均 日足
――カレンダー的には金曜日から12月に入りますね。
12月中旬に中銀イベントが集中します。13日にFOMC、14日ECBとBOE、SNB、19日に日銀です。
日銀を終えるとクリスマス休暇も始まるでしょうし、僕も年内のトレードは19日の日銀までにするつもりです。日銀以降は、チャートは見るでしょうがトレードはしません。1年で唯一、トレードを休める期間なので。