日銀発表のトレードは
――4月28日の日銀はいかがでしたか?
めちゃくちゃうまいこといきました。10時30分、日経の記事が出て急落した場面は明らかに「なにか出た動き」だったので飛び乗りで133.90円売り、自動利確が刺さって約20pips取れてドテン買い。それも10pips取れました。
僕も飛び乗りましたが反応が遅れて、約定された瞬間、4pipsくらいリバったので即損切り。その次の瞬間にはまた下げていくのを見ているだけという最悪のエントリーでした。これは「ヘッドライン飛び乗りあるある」ですが、切らされてからの安値更新で再び入れなかったことは反省です。
――12時24分にはフェイクっぽい下げがありました。
フェイク下げのときは「赤文字ニュース」※で日銀発表ががまだ出ていないことを確認して、ティックがとまったところで買い、30pipsくらい取れています。
※外為どっとコムの「ロイター赤文字ニュース」。月間取引量などの利用条件を満たすとプロ向け端末で配信されるニュースが閲読できる。
僕は初動ショート飛び乗りです。赤文字ニュースもツイッターも全無視。値動きだけで飛び乗りました。利確したら即、全戻しして「え、出てないの!?」と驚愕してました。取れたからまあ、ええか、と(笑)。
――13時ちょうど、やっと本番の発表が出ました。
本番では下げた瞬間に赤文字ニュースを確認して飛び乗りショート。40pipsほどで利確できたので、あとは流してトレードしています。
僕もジュンさんとまるっきり同じ。飛び乗りショートです。
米ドル/円 1分足
連休明けで「スキャ相場」になるか
――ゴールデンウィークの値動きはどうですか?
昨日(5月1日)、今日と朝しかやっていません。ハングリーさがなくなっていますね。
僕は今日の朝までは絶対やるつもりでした。明日以降もトレードしますが、期待せずやろうと思います。値動きがとびとびなので平気で3pip負ける。精神的な負荷が高いのでやりたくない。だけど「相場感」を強く持って、差し込まれても切らずに耐えてます。
GWは「動かない」って言われますが、意外と動くことも多い。でも、やりにくいとは思う。
――ゴールデンウィークが明ければ、よくなるのでしょうか?
日足を見ると138円、さらに140円を狙いにいくチャート。おとといから強い上げが出ていますが、GW中は安値を切り上げながらジリ上げし、GW明けに140円ブレイク、みたいなイメージ。
そうやって140円ブレイクすれば150円が取り沙汰されて円安相場が再開するかもしれない。長期で方向性が出ているときはスキャ相場になるし、1か月くらいはいい値動きになると思う。
3日深夜のFOMCまでは期待してませんが、FOMCを起点に来週から出来高が上がることを願ってます。今はいかにも薄い値動きですが、もう少し厚みが出ればボラは少なくてもやりやすくなるはず、と。
知識があっても勝てない人の原因は
――同じ知識があっても勝てる人、勝てない人がいます。私自身こうやっておふたりの話を聞いていても、同じように勝てるわけではありません。何が違うのでしょうか?
プロスペクト理論に行き着くと思います。「こういう傾向があるから、ここを狙う」とういのはテクニックの話。それはみんな行き着くところは似てくる。でも「これはもう一発伸びるから握る」「これは切る」となったとき本当に切れるか、握れるか。「やるべき行動をどれだけできるか」は人によって大きく違います。
ういおpは「介入後の下げは20分続く」という傾向があったら、含み益が5000万円まで伸びても利食わず、20分待つ。その結果、 2000万円の損切りでした。普通の人は20分待てずに利食ってしまうし、20分後には損切りできなくなる。でも、ういおpは「トレードはそういうもんだから」ってブレないんです。
本当、プロスペクト理論だと思いますし、僕がいちばん気にしているのは「自己正当化バイアス」。人は自分を正当化しようとしてしまい客観性を失いやすい。自分を客観視してダメなところを正当化せず修正できるか――長くマーケットで生き残れるかは、そこにかかっていると思います。