指標5分後からの「第1波」ブレイクに注目
――今日は2月2日、3日、6日についてお伺いします。2日はFOMC明けでドル安となり、3日は米雇用統計とISM非製造業指数でドル高に、6日は日銀総裁を巡るヘッドライン相場でした。
3日は米雇用統計が発表された30分後、23時すぎから入りました。早いと5分後くらいから入ることもあるんですが、今使っている口座はスプレッドがキツイので。
僕はまだスプレッドのいい業者が残っているので、5分後くらいからですね。
ボラティリティは発表直後がいちばん高く、時間とともに収束していく。5分後くらいがいちばんやりやすいんですよね。とくに発表直後の高値・安値を超えてくるところはバーンと伸びることもある。
発表直後の波を僕は「第1波」と呼んでるんですが、第1波の高値・安値のブレイクは絶対に狙うポイント。めちゃ難しいんですが、その代わり、抜けたときには10pipsくらい飛んでくれることもある。
すんなり抜けてくれればいいですが、そうならないことも多いですね。
攻防の幅が大きいので、「行きそう」(ブレイクしそう)で耐える幅をいつもより広げないといけないし、「行かない」ってなったら一気にレンジの下限まで持っていかれるからその前に絶対に切らないといけない。「行かない」と思わせてから、また行きそうな素振りを見せて、やっぱり行かない、みたいなこともある。
そうなったら「スイッチオン」ですね。メンタル崩壊の始まりです(笑)。
2月3日 米ドル/円1分足
レンジの果てまで連れていかれる「ブレイクアウト殺し」
負けている日に「指標で取り返してやろう」なんて意気込むとめちゃくちゃ負けますし。
まったく同感です。最近は指標後だけでなく、普段の相場でもブレイク失敗でレンジ下限まで戻す動きが増えています。失敗したら許してくれない。「ブレイクアウト殺し」の相場ですね。
普段の値動きが難しいと指標の値動きも難しくなりますね。「普段は難しいけど指標だけは簡単」みたいなことはなく、普段の相場も指標後の相場もつながっている。
ヘッドラインが枯れたあとのヒゲヒゲ相場
――2月6日は「次期日銀総裁、雨宮氏に打診」を否定する政府高官の発言にふりまわされる1日でした。。
13時19分のヘッドラインで逆の玉を持っていて逆指値を2連チャンで食らいました。それ以外はプラスでしたが、あそこでやられましたね。
僕も同じです。5分足が上にふってから下に抜けていき、ショートを打ちたくなる形だったんですよね。ショートを持っていて勝ちを確信して増し玉しようかというときにヘッドラインが出た。「雨宮氏に打診」を否定するコメントだったのになぜか初動は上。一瞬で20pips上がりました。
ヘッドライン相場では、ニュースの影響力が失われると方向感のないヒゲヒゲ相場になる。ヘッドライン意外では動かないっていう。今はそんな匂いがしてきましたね。
2月10日とされていた日銀人事の国会提出が来週(2月13日以降)に延期されたみたいなので、それまでこんな相場が続くかもしれないですね。
2月6日 米ドル/円5分足
ブレイクアウトにこだわるか、新手法を試すか
――ヘッドラインに飛び乗るのは難しいですか?
難しいですよね。雇用統計みたいな数字で出るものならいいですが、要人発言だと「買い材料なのか売り材料なのか」と解釈が必要になる。
強弱はコンセンサスに対して決まるから、タカ派な発言でも「前回よりはタカ派色が薄い」となればハト派方向に動いたりしますからね。ヘッドラインそのものではなく、ヘッドラインが出たという事実とチャートの値動きで追いかけていかないといけない。
去年の「介入もどき」みたいなのであれば飛び乗るか、それが間に合わなければ逆張りして対処できましたが、今はヘッドラインの影響がずるずる続いたりしますからね。
今朝(2月7日)の安値の攻防もヘッドラインで抜けましたが普通、ヘッドラインなら一発で抜けるのに弱かった。
2月6日 米ドル/円1分足
堅く勝つ/ドカンと勝つ・負ける
今はエントリーに躊躇することが多いですね。普通のブレイクポイントでは入らんようにして打ちにくいところであえて打たなあかんのかなって。
今の難しい相場を新しいやり方で攻略する狙いですよね。違和感を覚えるところで打つので、トレードが崩れるリスクもある。
僕がやっているのは、それでも今までどおりにブレイクポイントを打つ。フィルターをめっちゃ堅くすれば今までどおりでも勝てる場所があるだろう、と。ジュンさんはチャレンジングだけど、僕は堅くしか取れない。
今はめちゃくちゃ変なところで打ってますからね。
思い切り陽線なのにショートを売っていくとか、自由度を高めて打つことで新しい手法が見つかることもあるんだと思います。
ひとつ上の世代でいえばジジさんと近藤さんが対照的なんですよね。ジジさんはめっちゃ打っていくから勝つときも負けるときもドカーンと大きいけど、近藤さんはとにかく堅い。よっぽどの一方通行的な値動きがないかぎり、ドカンせえへんって言ってましたから。
――タイプでいうとジジさんに近いのがジュンさん、近藤さんに近いのが平井さんなんですね。