この企画ではバカラ村さんが自身のポジションを公開しているメルマガ「バカラ村のFXトレード日報!」(※9月末配信終了)でのトレードを振り返りながら来週に向けての戦略を教えてもらっていました。メルマガは9月末で終了しましたが、この連載は続きます。どうぞよろしくお願いいたします。
米ドル/円はレンジへ。147円台は買い
――米長期金利が下げてきましたね。中東の地政学リスクにもかかわらず株価も上がってきましたし、米金利が今のテーマだと考えていいのでしょうか。
そうだとは思うんですが、米金利が本当に主役であれば米ドル/円はもっと落ちているはずですよね。
――米ドル/円は148円から149円でのレンジですね。
150円に近づけば介入警戒が高まるし、下は日米金利差で買われる――目先は147円から150円程度のレンジっぽいですね。広く考えるなら145円から152円くらいでしょう。
日米金利差は当面広がったままですし、米ドル/円の押し目は拾われやすい。今週、来週くらいの147円台は買っていい水準だと思います。
米長期金利の予想レンジは
――FRB関係者からはハト派発言が聞こえてきます。
ハト派といっても「利上げ打ち止め」というだけで「利下げ」ではないですから、米金利がそこまで下げるとは思いません。
――「higher for longer」のうち、higherが終了したということですね。バカラ村さんは先週、米長期金利は4.3%から5%程度でのレンジになるのではと指摘していました。
なんらかの金融ショックが起きて緊急利下げ、といった事態にならないかぎり、4.3%から5%前後でのレンジになるのではないでしょうか。
ユーロ/米ドルは下降チャネル上限に到達
――上がっていたドルインデックスはやっと下げてきました。
利下げがまだ先なので、ドルインデックスがこのまま下げ続けるイメージはありません。
ユーロ/米ドルは短期的な底をつけてから反発しましたが、下降チャネルの上限に到達したことから、しばらくはもみ合いが続くのかもしれません。
ユーロ/米ドル 日足
英ポンド/米ドルも月足レベルのサポートラインである1.20ドルで支えられて反発しています。
最大1.27ドルまでの反発はあるように見えますが、そこまでいくと上がりすぎ。1.25ドルがターゲットではないでしょうか。
イスラエルシェケルの窓埋めと中銀介入
――週末にはハマスとイスラエルの件もありました。イスラエルシェケル(ILS)は週明けに売られて窓を開けましたが、通貨防衛の中銀介入が予告され窓埋めしています。
チャートだけを見ればILSはまだ下がりそうに見えますが、さすがにトレードできないですね。
ILS/JPY 1時間足
――日本でもILSを取引できるFX会社が7社あるのですが、スワップ金利を見ると今週から不安定になっているのか、買いでも売りでも支払いの日があります。スプレッドも広いですし、安易に手を出さないほうがよさそうですね。
ボラが高まるのは10月下旬からか
主要通貨ではあと1、2週間くらいもみ合いが続くかもしれませんが、10月30日の週はFOMCや日銀、BOE、米雇用統計など大きなイベントが毎日あり、月末でもあります。
――となると、1、2週間はムリしてポジションを持たなくともよさそうですね。
そうですね。僕も来週は旅行に出かけようと思います。
月末週に向けて再来週あたりからはボラティリティが出てくると思うので、そのあたりから本格的に復帰するつもりです。
――メルマガを刊行している間は旅行も行けなかったですし、ゆっくりしてください! 来週10月18日の更新はお休みさせていただき、次回の更新は10月25日となります。どうぞよろしくお願いします。