この企画ではバカラ村さんが自身のポジションを公開しているメルマガ「バカラ村のFXトレード日報!」(※9月末配信終了)でのトレードを振り返りながら来週に向けての戦略を教えてもらっていました。メルマガは9月末で終了しましたが、この連載は続きます。どうぞよろしくお願いいたします。
円安相場は終わらない
――先週の米ドル/円は一時149円台前半まで下落しました。
円安相場が終わったようには見えません。
――米ドル/円は下落方向へ目線を変えている人も増えているようですが、まだ上ですか?
先週の下落はFOMCと米雇用統計で米金利が低下したことが原因でした。さらにいえば米国債の売りポジションが過去最大に積み上がっていたため、ショートカバーによる買い戻しが進んだことによる金利低下です。
米国債の売りポジションもだいぶ整理されたのではないでしょうか。
――FOMCと米雇用統計でどのくらい整理されたのかは今週土曜日にCFTCが発表する数字で明らかになりますね。
米短期金利(米2年債利回り)と米2年債先物ポジション
米金利はレンジ下限に接近
何度か話しているように、米長期金利は4.3%から5.3%付近でのレンジだと見ています。だとすると今の4.5%前後はレンジ下限に近い。
さらなる米金利の低下が限定的ならばドル高方向でいいのではないでしょうか。
米長期金利(米10年債利回り) 四半期足
――そうなると米ドル/円は買い、と。
短期ならば150円台前半を買って150.70円付近で利食いでしょうし、長めにポジションを取るなら145円から152円のレンジを想定して下げたところを買っていくイメージです。
米ドル/円 日足
ドル高に以前ほどの力強さはない。よって介入後のV字は…
――先週は介入に備えて5円くらい下に買い指値を入れているとの話でしたよね。
あの注文は外しました。ドル高目線は変わりませんが、利上げサイクルの終了が強く意識されるようになり、以前ほど強いドル高目線ではありません。
介入による急落から戻すとしても、V字で一気に戻すのではなくゆるやかに戻してくる可能性も高まっているように思います。
――円安トレンドの転換はまだ先ですね。
152円は強いレジスタンスなので「152円付近が売り」という方針は変わりませんが、円安トレンドの転換には、なにか材料が必要だと思います。
ユーロ/スイスは底打ちが近いか
――為替市場は強いトレンドがないですね。
通貨の強弱では円が弱く、次いで英ポンドも弱い。一方。強いのは米ドル。そう考えると、やはり米ドル/円が下げたところを拾っていく感じですね。
――その他の通貨ペアでは?
今すぐ売買するわけではないですが、ユーロ/スイスが気になる位置に近づいています。
下降トレンドラインを上抜ける間際ですし、下がってたとしても夏場のレンジ下限でサポートされるようなら僕には「底打ち確定」に見えますね。
ユーロ/スイス 週足
――そろそろボラティリティが高まってほしいところですが……。
年末に向けてリスクオンになりそうなイメージもあります。そうなればクロス円や米ドル/円ロングでいい。
なにか新しい材料が出るまでは円安相場が続くと考えたほうがいいのではないでしょうか。