この企画ではバカラ村さんが自身のポジションを公開しているメルマガ「バカラ村のFXトレード日報!」(※9月末配信終了)でのトレードを振り返りながら来週に向けての戦略を教えてもらっていました。メルマガは9月末で終了しましたが、この連載は続きます。どうぞよろしくお願いいたします。
日銀通過、バカラ村さんの短期見通しは
――今日は2024年の米ドル/円見通しをお伺いしたいのですが、日銀会合の翌日でもあり、少しだけ目先の見通しも教えてください。
とはいっても、何もしていないですよ、日銀も僕も。
――日銀は政策を変更しませんでしたし、バカラ村さんもノートレード、と。
今年もあと10日ですが、このままレンジに入っていくイメージですね。僕も年内はもうトレードするつもりはありません。
強いてなにかやるとしたら豪ドル/米ドルの買いですが……。
――11月末に「下降トレンドラインで反発したら0.65ドル付近を目安にして押し目買いしたい」と話していましたが、その通りの展開になっています。
あのときは結局、ボラティリティが出ていた米ドル/円をトレードしていたため見逃してしまいました。
まだ上がるようには見えますが、ここから買うよりは押し目を待ってからでしょうね。
豪ドル/米ドル 日足
――豪ドルは対ユーロでも強いですね。
ユーロ/豪ドルは日足のサポートラインを割ってきましたし、ドルも弱いですがユーロや英ポンドも上がりにくそうですね。
ユーロ/米ドルは1.10がレジスタンスとなっていますし、英ポンドは今日発表されたCPIが弱かったですし。オセアニア通貨高はまだ続くのかもしれません。
いずれにせよ年内最後の大イベントだった日銀も終わったので、ここからはムリしてトレードする時期ではないですよね。
2024年の変動幅は今年よりも低下する
――それでは今日の本題に移って、2024年の米ドル/円はどう予測しますか?
この宿題を与えられて最初に考えたのは年間のレンジ幅、変動率です。
――あと7営業日のうちに高値・安値を更新しないかぎり、2023年のレンジは127円から152円手前まで24.7円、19%の変動となります。
2022年の値幅は38円、33%です。前回、米ドル/円が30円以上動いたのは1998年。変動率は27%でしたが翌年は20%、翌々年は13%とボラティリティは収束していきました。
さらに前、36円、25%動いた1990年も翌年の変動率は12%、翌々年は13%とボラティリティは収束しています。
米ドル/円 年間変動幅・変動率
バカラ村さんの2024年予想は131.50~152円
――ということは33%動いた2022年の反動がまだ続く、と。
来年の値幅は今年より小さくなるのでしょう。2023年のレンジが25円、19%でしたから2024年は20円(14%)程度まで収束するのではないでしょうか。
――2024年レンジ幅が20円とすると、今日のレートである143.50円±10円くらいのレンジですか?
縮小するとはいえ日米金利差が逆転する可能性はまずなく、貿易赤字により実需による円売りも出やすいことを考えると、円よりも米ドルが買われやすい環境は続きます。まだ上目線です。2024年中にもう一度、150円、152円をうかがう場面もあるのではないでしょうか。
そのため2024年の高値を152円と考えて、下値は132円前後、ちょうど131.50円に2022年8月高値があるため、ここがサポートになると考えて2024年は131.50円から152円の20.5円幅のレンジではないか、と予想します。
――高値をつける時期のメドは?
年前半は日銀の政策正常化期待がくすぶり続けるでしょうから11月の米大統領選挙がきっかけになるかもしれません。
米ドル/円 週足
バカラ村さんの2023年予想はどうだったのか?
――ムリな宿題だったのにご一考いただき、ありがとうございます。来年末のこの連載で答え合わせさせてください!
ちなみに2022年末に発表されたバカラ村さんの2023年予想レンジは120-145円でした。水準こそ上ブレしたものの、予想値幅は25円で今年の値幅24.69円とほぼ一致していました!