この企画ではバカラ村さんが自身のポジションを公開しているメルマガ「バカラ村のFXトレード日報!」(※9月末配信終了)でのトレードを振り返りながら来週に向けての戦略を教えてもらっていました。メルマガは9月末で終了しましたが、この連載は続きます。どうぞよろしくお願いいたします。
フラッシュクラッシュで目先の底打ち
――米ドル/円は先週7日、フラッシュクラッシュ的な急落がありました。
予想以上の下げでしたね。IMMポジションは円売りがふくらんでいたので、ロスカットも発生したのでしょうが、これで円売りポジションもだいぶ整理されたのではないかと思います。
長い下ヒゲとなったので141.60円付近で短期的な安値をつけたように思います。
次に141円を割ってくるようであれば目線を変えますが、今は買いポジションを持っています。
――上値のターゲットは?
ただ150円を超えていくとも今は思っていません。がんばって149円台かな、と。
米ドル/円 日足
――市場では円高目線に転換した人も増えています。
市場が見込むFRBの利下げ回数は4~5回。金融ショックでも起きないかぎり、来年は2、3回程度の利下げではないでしょうか。
今夜のFOMC(12月13日28時)でパウエル議長はタカ派的なスタンスをとり市場の過剰な利下げ期待を修正させるでしょうから、今回のFOMCはドル高イベントになると考えています。
19日の日銀で「マイナス金利解除の示唆」か
――来週19日には日銀会合も控えています。
日銀への期待もやはり行き過ぎているように感じます。
今回の日銀ではマイナス金利の解除を示唆するだけで、乱高下しても大きな方向感が出るようには思いません。実際に解除するのは来年早々だと思います。
――その理由は?
ECBは早ければ来年4月にも利下げを始めるとされており、欧米が利下げする中で日本だけが利上げするのは避けたいはず。
そうであれば来年1月か3月の日銀会合でマイナス金利が解除されるのかな、と。
ただ、解除したところで政策金利をどんどん上げていくような経済状態でもはありません。
――FRBへの過剰な利下げ期待と、日銀への過剰な利上げ期待が剥落すれば米ドル/円は再び底堅くなる、と。
円高目線の人も増えていますが、むしろ米ドル/円がここから下がる強い材料を探すほうが難しいように思うのですが……。
ユーロは短期的な上昇局面か
――今日(12月13日)はFOMC、明日(12月14日)はSNB、BOE、ECBと中銀イベントが続きます。
ECBはハト派スタンスでしょうが織り込み済みでもあり、あまり動かないと予想します。
――ユーロはどう見ますか?
長期は別にして、短期的には上がるのでは。ユーロ/豪ドルやユーロ/スイス、ユーロ/NZドルなど主要なユーロクロスが軒並み、サポートで反発しています。
――ユーロ/スイスは長期的なサポートラインを割り込む寸前です。サポートライン=0.9400を割れると売りたくなるチャートですが……。
長期的な下落トレンドも続いているのですが、0.94割れで売ろうとは思えません。過剰なスイスフラン高に対してはSNBがなにか政策的な手段で対抗する可能性もあり、巻き込まれたくないので。
ユーロ/スイスフラン 月足
今日から始まる「水星の逆行」。終了は新年相場が始まる日
――来週の日銀が終わると、いよいよ流動性が薄くなりそうですね。
そんなに気にしなくてもいいんですが、今日(12月13日)から水星の逆行が始まります。
――水星の逆行中はチャートポイントが効きにくくなったり、乱高下しやすくなる傾向がある、とのことでした。
それに加えて今日は新月でもあります。アストロロジーではイベントが重なるほど要注意とされています。
また今回の水星の逆行は来年1月2日まで続きます。ちょうど2024年の相場が始まる日でもあり、2019年には1月3日にフラッシュクラッシュが起きました。
――念のため、1月2日は警戒しておきたいですね。